βテスト報告


α900+SAL100M28 100mm F2.8 Macro

さてえるえむLOD(試作1)(以下試作1略)のエージングが60時間超えたのでそろそろ評価できるだろうと言うこ事で書いておきます。写真通り、iPodClassic160G->LOD->PMA->E8 でのトライアルです。比較はSC-4 CustomのLODとなります。
えるえむLODは初期段階ではソリッドなまとまった印象がありましたが、鳴らし込むにつれ空間も広がり60時間過ぎてほぼ安定したので評価することにしました。
私がiPodPHPAを使用する場合に求めるLODの役割は音色の色づけよりも定位や空間表現に長けているかどうかです。そういう観点から行くとぬるかったり、音像がぶれて響きで誤魔化されるようなものは全くダメと言う部類になります。オーグラインなんかもトリプルとか色々と試してみましたがやはり緩さが残りましたし、どこまでクッキリ出来るかというのは至上命題でもあります。
iPod故仕方がない・・・と言えばそこまでですがそれを何処まで改善できるかねじ込めるかは・・・まあ好みですが私の我が儘でもありますね。その点SC4は期待に応えてくれますし、分離感も損なわれては居ません。えるえむLODもその点良好でブレもなくはっきり聴くには充分なモノを持っています。SC4は前後に広め、えるえむLODは左右に空間が広めとなってます。
そのため気になるのが低域の制動具合。SC4はタイトに出るのですが、えるえむLODでは量が出ている分、ぼわぼわしてしまいますね。バランス的は味付けはSC4がフラット、えるえむLODが若干低域よりという印象です。
以上が音質的な評価となります。個人的には低域のボワつきが改善されれば最近新作の無いLOD界隈にも太刀打ちできるモノだと言えるでしょう。

さてそれでは音質面だけでなく、LODとしての取り回し等にも言及しておきます。
まずその太さ。音質を犠牲にするくらいなら太くても良いだろうという考えでも構いませんが、コネクタの制約や持って歩くことを考えると出来るだけ細い方が使用者としては有り難いですね。このトレードオフの落としどころは何処に落ち着くかは今後の試作の繰り返しで見ていって欲しいところです。また、断線より気をつけて貰いたいのはiPodPHPAへの負荷です。容易に曲げられるケーブルであればそれほど心配はありませんが、曲げにくくクセが付かないケーブルだとケーブルに掛かる負荷よりiPodPHPAに掛かる負荷が大きくなります。まずiPodのDockは強化されているとは言え、同期と充電のことしか考えられていないので結構弱い部分で馬鹿になりやすいです。またPHPA側のMiniジャックも食いつきのいいものもあればスカスカのモノもあります。そのためジャックのメッキが剥がれたり負荷の掛かりすぎでPHPA側のジャックが馬鹿になることも多いです。
この点に関しては留意して作ってもらえば、使用者としても安心して使えるLODになると言えるのではないでしょうか。

以上報告でした。