HeadStage Arrow Amp雑感

オーダー後、仕様変更などいくつか紆余曲折がありましたが私の手元にはなんとか去年内に届けられたHeadstage(Headphonia?)のArrow Amp。途中でUSBDACと切り離されて"E"が付いたりと正式名称がユーザーですらハッキリと分かっていませんが・・・。まあArrowで良いですかね。
届いてから年末年始使用を繰り返してきたので約70時間は駆動させています。大きなコンデンサなど積んでいるわけでもないのでまあ大丈夫だろうという判断で雑感を書いておきます。

・機能の多彩さに驚かされる
既に機能面などは分かっていた事ですが、実際使っているとあのサイズ、薄さで多彩な機能を盛り込んだのには驚かされます。個人的にクロスフィードやバスブーストは必要としないのですがゲイン切り替えやインピーダンス設定までも開腹せずに行えるのは便利であり評価が高いところです。イヤホンだけでなくヘッドフォンも使い分けるユーザーであれば尚更、実感できる部分でしょう。また、入力を感知し無音状態が続けば自動でArrowがオフになる機能も持っており、アンプとしては至れり尽くせりの仕様だと言えます。

・ランタイム
自動電圧調整機能の動作に関しては流石に制作元に問い合わせても詳しくは教えてもらえなかったので、適当に構成を考えて測ってみました。2パターンしか見ていませんが以下の通りです。

IE8:ゲインLow駆動:約30時間
HD25-13II :ゲインHi駆動:約10時間

と言うような結果です。まあ出口やゲイン、ボリュームで左右されると予想するのでなんとも言えませんがこんな感じです。参考程度にして頂ければと思います。
また600ΩのHD25-13 IIでさえ音量をとるだけならゲインHiで鳴らせてしまいます。

・音質/音調など
ボリュームがアナログ式の一般的なものですがゲインHiでヘッドフォンを鳴らす時に気づくレベルのギャングエラーがある程度です。また、Rx Ampと同じAD8397を出力段に持ってきていますがその色はほとんどありません。多分ゲインに独立したオペアンプを採用していたりするのでいい塩梅でバランスが取れているのではと考えられます。あまり響かせずに固めですが、その分フォーカスの整った輪郭のあるはっきりした音調なので、外で使うにはちょうど良いと個人的には評価しています。


登場がもう少し早ければ言う事は無く、また供給が潤沢になれば薄型ポータブルアンプの一つとして強くお勧めできる存在だと言えます。RSAのShadowやiBassoのT3、T4シリーズ、HeadampのPico Slimが揃えば聴き比べてみるのも面白いかもしれませんがまあそれは誰かやってくれるでしょうorz